
COMPANY PROFILE
- 会社名
- 株式会社北上製作所
- 所在地
- 神奈川県厚木市
- 事業内容
- 精密板金加工および設計・組立
- サイトURL
- https://www.k-kitakami.jp/
抱えていた課題
北上製作所様は1955年3月に神奈川県厚木市で創業し、1998年(平成10年)6月に岩手工場を開設。現在は従業員数46名の体制で、産業機械の部品、POS(販売時点情報管理)機器の筐体部品、食品関連機器、医療機器の部品など、幅広い製品の金属加工を手がけています。
近年は「自動化」へのシフトを強く意識しており、特に以下のような課題が浮上していました。
1. 人手不足と従業員の負担増
- 若い人材の確保が難しく、現場での繰り返し作業が熟練者に集中。
- 重労働や粉塵を伴う作業に対する安全面や健康面での懸念が増大。
2. 単品中心から量産へのシフト
- 当初は単品生産が全体の7~8割を占めていたものの、近年は量産案件が約6割にまで増加。
- 繰り返し生産が多い工程では、作業の効率化や安定した品質確保が急務に。
3. 複数の溶接方式への柔軟な対応
- ファイバレーザー溶接やTIG溶接など、製品や工程によって必要となる溶接方法が異なる。
- 専用機を導入すると特定の溶接方法しか使えず、稼働率や生産性を最大化できない恐れがあった。
導入した協働ロボットやサービスの内容
こうした課題を解決するために、
1. 溶接方式を切り替え可能な仕様
- 同じロボットでファイバレーザー溶接とTIG溶接を作業内容に応じて切り替え可能。
- 汎用性を高め、必要に応じて稼働率を上げられる。
2. グラインダーを装着した仕上げ作業への対応
- 溶接だけでなく、サンディングや研磨などの仕上げ作業もこなせる。
- 粉塵を伴う作業をロボットに代替させることで、安全対策と作業効率向上を同時に実現。
3. 直感的な操作性
- ティーチングペンダントやダイレクトティーチングで簡単にプログラミング可能。
- 未経験者でも短期間で操作を覚えられるため、人材育成コストを大幅に低減。
4. コンパクト設計と移動の容易さ
- 比較的小型の協働ロボットのため、工場内のレイアウト変更にも柔軟に対応。
- 専用の大規模安全柵が必要ないため、設置スペースを最小限に抑えられる。
導入の決め手
1. 人手不足や負担軽減への対応
- 粉塵や重労働が伴う作業をロボットに任せることで、作業者の健康面や安全面のリスクを軽減。
- 特に女性や新人スタッフも対等に活躍できる環境づくりに役立つ。
2. 溶接方式の融合による稼働率アップ
- ファイバレーザー溶接とTIG溶接を切り替えることで、設備の遊休時間を減らし、稼働率を向上。
- 案件ごとに最適な溶接方法を選択でき、品質と生産性の両立を図れる。
3. 短期間で習得できる操作性
- ベテランの専門知識がなくても、1日程度の練習で基本的な動作が行える。
- 作業者が気軽に扱えることで、ロボット導入に対する抵抗感を最小化。
4. 省スペースと転用のしやすさ
- 大型ロボットや専用機よりも設置面積が小さく、工場スペースを有効活用できる。
- 将来、別の工程(ハンドリングや仕上げ)にも転用しやすい汎用性を確保。
導入後の効果
1. 生産効率と品質の向上
- 繰り返し作業が多い量産工程で協働ロボットを活用し、作業時間を短縮。
- 溶接品質も安定し、ベテラン作業者はより付加価値の高い工程へ集中できるように。
2. 粉塵作業の自動化で環境改善
- グラインダー作業などをロボット化することで、作業者が粉塵まみれになるリスクを削減。
- スタッフのモチベーション維持や離職防止にもつながる。
3. 教育・人材育成が容易に
- ロボット操作の敷居が低く、新入社員や異業種からの転職組でも早期戦力化が可能。
- 若手スタッフがロボットを活用してスキルを磨くことで、キャリアパスの選択肢も拡大。
4. 多様な働き方をサポート
- 重量物のハンドリングや長時間の単純作業もロボットを上手く活用
することで、性別・年齢・経験を問わず活躍できる。 - 現場全体の作業効率が向上し、より付加価値の高い仕事へシフトしやすくなる。
北上製作所様では、人とロボットが相互補完し合うスマートファクトリーを目指し、さらなる発展を続けていくことでしょう。